異所性蒙古斑

教科書的には、典型的な蒙古斑は、生まれつき臀部・仙骨部に分布し、小学生になるころくらいまでには消退します。しかし、他の部位に生じるものを異所性蒙古斑と呼び、成長とともに薄くなるものの、完全消退せずに残る場合もあります。

 

臨床上は、臀部の蒙古斑でも色が残ることがありますし、異所性蒙古斑で色が濃いものでも、ほとんどのものは自然に消えていく印象です。

 

どういったものが消えて、どういったものが残るというのは、乳児期に判断するのは難しいですが、体が小さくて蒙古斑も小さいうちにレーザー治療をしておいたほうがいいという先生もいらっしゃいます。

 

私は、できれば、治療せずに大きくなるまで待ってみた方が良いのではないかと思います。レーザー治療は痛みがあり、一回の照射サイズも3mm程度と小さいため、大きな色素斑にはかなりの数を照射する必要があります。小児では全身麻酔でないと治療は困難かと思われます。

 

小児で小さな色素斑であれば、どうしても、とのご希望があればテストで治療を行いますが、大きなものは基本的に当院では難しく、大学病院へ紹介させていただきます。

太田母斑、異所性蒙古斑、外傷性色素沈着症の場合は保険適用となります。

Qスイッチアレキサンドライトレーザー 3割負担の場合 1割負担の場合
 ~4cm2  ¥6,000 ¥2,000
~16cm2 ¥7,100 ¥2,370
~64cm2 ¥8,700 ¥2,900
64cm2~ ¥11,850 ¥3,950

※レーザー施術後は最低3か月の経過観察が必要となります。